2024年9月定例会一般質問(2024/9/6)

 

質問件名:公園やグラウンドのPark-PFIと体育施設等の指定管理者制度の市民への影響は


水口かずえ

 6番、水口かずえです。通告により、1件質問いたします。

『公園やグラウンドのPark-PFIと体育施設等の指定管理者制度の市民への影響は』

 小平市は、今年5月に鷹の台公園整備及び中央公園グラウンド改修・管理運営事業公募設置等指針(以下、指針という)と、小平市南西部地域の市立公園・体育施設・ふれあい下水道館指定管理者募集要項(以下、要項という)を公表し、Park-PFI方式で前者を整備し、後者をまとめて指定管理で運営する事業者の募集を7月8日から始めました。多くの市民が利用する施設が新しい方式で、市民にとって望ましい設営・運営となり得るのか、以下お聞きします。

  1. 事業者からの応募状況をお教えください。
  2. 事業者を選定する小平市南西部地域の市立公園・体育施設・ふれあい下水道館指定管理者選定委員会兼鷹の台公園整備及び中央公園グラウンド改修・管理運営事業者選定委員会の有識者委員が選ばれた理由をお教えください。
  3. 9月26日に選定委員会による審査(プレゼンテーション等)が予定されていますが、プレゼンテーションを公開で行うことはできないのか。できない場合はその理由をお教えください。
  4. 事業者が提出した公募設置等計画は公開されますか。
  5. 指針には、「設計業務から整備工事までの適切な時期に、市民に対して、周知、情報共有、説明を丁寧に行ってください」と書かれていますが、適切な時期とはいつ頃でしょうか。
  6. 指針には、Park-PFIの活用で市の財政負担の軽減も期待されると書かれています。小平市が初めて学校給食センターにPFIを導入したときには、従来の方式と比べてPFIが総事業費をどれだけ削減できるかを示すVFMが算出されました。
    1. 今回のPark-PFIでVFMは算出しないのでしょうか。財政負担の軽減はどれくらい期待できるのかお教えください。
    2. 給食センターへのPFI導入時に算出されたVFMの検証は必要ないのでしょうか。理由とともにお教えください。
  7. 今回の応募事業者の選定項目として、社会的要請等への取り組みも加点項目となっており、なかでも労働条件(報酬)の評価に最大6点が配点されています。「市で定める標準的な賃金額」として示された労務単価1,406円の根拠をお教えください。
  8. 市が行う指定管理事業が労働者の生活不安を広げないようにするためには、公契約条例の制定が重要です。制定に向けた検討状況をお教えください。
  9. 指針では、飲食店等の公募対象公園施設の使用料の最低額として、鷹の台公園は423円/㎡・月以上、中央公園は420円/㎡・月以上、が示されていますが、その算出根拠をお教えください。
  10. 東部公園のプール再整備・萩山公園のプール跡地活用に関する公民連携事業の実施方針では、事業の適正な維持を目的としたモニタリングのために、「サービス基準合意書(SLA)を導入し、企画・設計段階から運用」し、「モニタリングに係る有識者会議を設置することを契約内容に明記する」としていますが、Park-PFI事業ではそれらは必要ないのでしょうか。
  11. 要項では、管理業務実施状況のモニタリングとして、事業報告書や収支決算書の年次報告や、事業計画書や予算収支計画書の提出を受けることになっていますが、それらの書類は公開されるのでしょうか。市が事業者から受け取った書類は、公文書として情報公開請求の対象となりますか。
  12. 要項では、「民間のノウハウを活かした企画提案による自主事業」の一つとして、「こどもに人気のあるプレーパークを地域の市民団体と連携して実施する」と書かれていますが、プレーパークが実施しやすいように、地域の市民団体の意見を聞き、公園の設計等に反映させるのでしょうか。
  13. 鷹の台公園やふれあい下水道館は玉川上水に近く、玉川上水の魅力をより多くの人に伝えるのに適しています。玉川上水の歴史や自然、生き物などを常設的に展示する場を確保することはできないでしょうか。
  14. 中央公園グラウンド改修事業のコンセプトは「市民の誰もが気軽にスポーツを楽しめるグラウンド」です。指針には「団体予約だけではなく、個人利用ができるようにする」と書かれていますが、その具体的なイメージをお教えください。
  15. 指針では、グラウンドのフィールド部分は人工芝化が前提となっています。「小平市立中央公園グラウンドの改修に関する基本的な方向性」では、人工芝と天然芝のコスト比較で、サッカー規格コート一面あたりの整備費用が人工芝は1億1,660万円、天然芝は8,610万円だが、年間維持管理コストが人工芝は50万円、天然芝は1,500万円で、30年間のライフサイクルコストは人工芝の方が安いとされました。
    1. コストの根拠として、市は小平・環境の会に対し、笛吹市のグラウンドや芦屋市の芝生広場、等々力第1サッカー場などの例を参考にしたと回答しましたが、それらの例での人工芝や天然芝の具体的な整備・維持管理のコストをお教えください。
    2. 人工芝の維持管理費のうち、充填材の補充や、マイクロプラスチック拡散防止のためのフィルターの定期的清掃にかかる費用はどれくらいと見積もられていますか。

以上です。

 

小林市長

答弁担当

○環境部 水と緑と公園課

○企画政策部 公共施設マネジメント課

○総務部 契約検査課

○地域振興部 文化スポーツ課

○環境部 下水道課

○教育部 学務課

 水口かずえ議員の一般質問にお答えいたします。

 「公園やグラウンドのPark-PFIと体育施設等の指定管理者制度の市民への影響は」の第1点目の事業者からの応募状況でございますが、応募書類の受付は9月10日までとしており、選定委員会の開催前であることから、応募状況に関する答弁は控えさせていただきます。

 第2点目の有識者の選定理由でございますが、本公募の内容を踏まえ、対象施設である公園や体育施設、また、市内のまちづくりに関する識見や専門的知識を有する方に選定委員をお願いいたしました。

 第3点目のプレゼンテーション審査の公開でございますが、公平性・公正性の観点や、応募事業者の独自のノウハウを保護する観点から、また、事業者がそのようなことを懸念して、参加意欲を低下させることも考えられるため、審査会の公開は考えておりません。

 第4点目の公募設置等計画の公開でございますが、選定された事業者の提案内容の概要につきましては、時期を見計らって市ホームページ等で公表する予定でございます。

 第5点目の説明等の適切な時期でございますが、選定された事業者との協議により決定するため、現在のところ具体的な日程はお示しできませんが、事業の進捗に合わせ、適切な時期に整備内容等の周知や説明を実施するよう調整してまいります。

 第6点目の一つ目のPark-PFIでのVFMの算出でございますが、VFMの算出は求められていないことから、特に行っておりません。

 また、公募設置管理制度においては、市の費用負担が特定公園施設の整備に要する費用の積算額に対して1割以上削減されることを要件に、国の交付金の対象事業となることから、特定公園施設の改修整備に対する市の負担額が、市の積算額に対して9割以内となることを求めております。

 二つ目の学校給食センターにおけるPFI事業のVFMの検証でございますが、内閣府では、PFI事業における事後評価等マニュアルを示しており、それによると、事業期間満了の一定期間前には、適切に事後評価等を実施し、当該PFI事業における効果、課題等を明らかにする必要があるとされていることから、今後、実施の時期や内容について検討してまいります。

 第7点目の労務単価の根拠でございますが、26市における会計年度任用職員アシスタント職の一般事務平均報酬単価をもとに算出しております。

 第8点目の公契約条例の検討状況でございますが、これまで、先進自治体への視察や事業者との意見交換会を含め、条例制定後の状況や効果等について情報収集及び検討を行ってまいりました。

 公契約条例と同様の効果がある総合評価方式の検証を行うとともに、それに基づく見直しによる手法を含め、引き続き検討を行ってまいります。

 なお、本市の指定管理者制度の運用に当たっては、事業者を選定・審査する際に、総合評価方式を参考として、賃金水準を評価する加点項目を設定することにより、労働条件に配慮した対応を図っております。

 第9点目の公募対象公園施設の使用料の最低額の算出根拠でございますが、小平市行政財産使用料条例の規定に基づき算出した額としております。

 第10点目のPark-PFI事業におけるモニタリングでございますが、公募設置管理制度ではモニタリングは実施いたしませんが、公募設置管理制度を活用して整備された公園施設は、指定管理者制度により管理運営されることになるため、指定管理業務の実施状況を把握するためのモニタリングを実施いたします。

 第11点目のモニタリングの提出書類の公開でございますが、指定管理者による管理運営状況の評価につきましては、市ホームページ等で公表いたします。

 また、指定管理者から提出された書類は、基本的に、情報公開の請求ができるものと捉えておりますが、公開の可否は、請求の内容に応じて決定されるものと考えております。

 第12点目のプレーパークの実施に向けた意見の反映でございますが、これまでの市民参加による検討の中で、プレーパークの実施を含め、地域の皆様から様々な意見等をうかがってまいりました。

 今回の公募に当たっては、これまでの鷹の台公園のあり方調査検討等の内容を踏まえた創意工夫のある提案を求めており、事業者選定に当たって、地域の声の反映状況を適正に評価してまいります。

 第13点目の玉川上水に関する常設展示でございますが、事業者による対象施設運営や整備内容につきましては、選定された事業者と提案内容に沿って協議を進め決定することとしております。

 そのため、募集期間中である現時点におきましては、具体的な事業内容については、お答えしかねますが、玉川上水等の地域資源の活用や魅力を啓発するイベント等の展開につきましては、募集要項等におきましても、民間事業者のノウハウを生かした企画提案を求めております。

 なお、ふれあい下水道館においては、玉川上水に関する常設展示がございます。 

 第14点目の中央公園グラウンドの個人利用でございますが、現在、中央公園グラウンドは団体利用のみとなりますが、改修後につきましては、団体利用の予約が入っていない時間帯を個人利用として開放し、市民の誰もが気軽にスポーツを楽しめる場とすることを想定しております。

 第15点目の一つ目の他の事例での整備・維持管理のコストでございますが、検討時に参考にしたものでは、整備費用が人工芝で1億2,000万円程度、天然芝で7,000万円から9,000万円程度でございました。また、維持管理費用に関しましては、年間、人工芝で50万円から100万円程度、天然芝で1,000万円から2,000万円程度でございました。

 二つ目の人工芝の維持管理にかかる費用でございますが、人工芝の日常的な維持管理はブラッシングや清掃だけであり、充填材の補充やフィルター清掃を含めて年間50万円程度であると見込んでおります。

 

水口かずえ

 2件目から再質問いたします。委員7名選出されたお名前が出ていたのですけれども、市民公募委員を今回入れていない理由をお教えください。

 

田中環境部長

 市民公募委員を入れていない理由でございますけれども、市民等公募した場合につきましては、利害関係者であるかどうかという確認が、事実上できないということから事業者の関係者が委員になってしまうことも考えられるところでございます。可能な限り中立かつ公正な審査を行うために市民の公募の委員の方は入れないこととしたものでございます。なお有識者の中には、市に関しての理解が深い方を選定しているところでございます。

 

水口かずえ

 利害関係者がいるかもしれないということですけれども、それは選定委員にも同じことが言えるんじゃないかなと思うのですが、選定委員の中にも市民がいるかもしれませんし、その辺はどうなのでしょう。

 

田中環境部長

 利害関係者というのは企業との利害関係ということで、実際に審査をするまでの間は企業との情報のやりとりを一切禁止しているというところもございまして、これまでの経歴からそういったところは確認できると考えております。市民からの公募の場合は全くその辺を市のほうで確認する術がないということで違いがあると考えているところでございます。

 

水口かずえ

 市民も同様に経歴等確認すればできないことではないのではないかと考えます。これは今回ですけれども、今後もいろいろ選ぶ機会があると思いますので市として十分に市民のほうも公募していくことも検討していただければと思います。  

 次に移ります。プレゼンテーション公開についてです。ちょっとネットで検索しただけでも業者選定の際に公開プレゼンテーションをやっている自治体の例というのはたくさん出てきます。例えば昨年12月東京都北区新庁舎基本設計について公開プレゼンテーションを行っている。また、昨年8月、静岡県中央図書館設計プロポーザルについて公開プレゼンテーション。また、昨年10月は新宿区区民ホール児童館学童クラブ委託事業者の選定において公開プレゼンテーションという例が検索すると出てきます。北区の例はプレゼンテーションの様子を動画でYoutubeで公開もしています。こういう公開している自治体もありますけれども、それについて市としてはどうお考えでしょうか。

 

田中環境部長 

 あらゆる公の施設の公募についてちょっと存じ上げているわけではございませんけれども、今回のような都市公園に関する公民連携事業の公募においてプレゼンテーションを公開しているといった事例は市のほうでは把握していないところでございます。都市公園の整備や管理運営に関する公募におきましては、民間の独自のアイデアであるとかノウハウのほうが評価にあたって重視されるということも多いというところでございまして、公開は避ける傾向があるのではないかと考えているところでございます。

 

水口かずえ 

 例に挙げさせていただいた庁舎とか図書館、また、児童館、学童クラブなど、あらゆる民間が行う事業すべて、事業者の営業に配慮ということでは同じかと思います。実際に公開して市民にもわかる形でやっているという例がありますので、市民公募委員と合わせて市としてもう少し市民に公開と参加をしてもらうようなやり方、考えてほしいと思います。

 次に移ります。公募設置等計画については概要について公開されるということだったと思います。これはなるべく早く公開すべきだなと思います。9月26日のプレゼンテーションの後、10月上旬には審査結果が出され、12月頃には公募設置等計画の認定、告示が予定されています。いつぐらいに公開されるのかなと気になるところですけれども、お答えください。

 

田中環境部長 

 今現在公募してこれから審査に入るというところで、選定されている業者が決まりましたら、そのあたりのスケジュールも申し上げられるのかなと思っておりまして、今現在は決まってから選定した事業者と協議して決めていきたいと考えております。また、指定管理者制度の手続きとの整合も図りながら行っていきたいと考えております。

 

水口かずえ 

 鷹の台公園も中央公園グラウンドも市民の関心は高い事業だと思います。なるべく早い時期での情報公開を求めます。

 5番目に移ります。指針の20ページに市と事業者のほうで設計協議を行うというようなことも書かれていました。設計に関しては市も事業者と一緒に検討していくというようなことでいいんでしょうか。

 

田中環境部長 

 基本的にはこれまで市民の方々から様々なご意見をうかがってきた中で、それに対する提案を求めて事業者が提案するということでございます。その中で基本設計をやっていく中では協議をしながら進めていくということになっております。その事業者の提案に基づいて行っていくということになると考えております。

 

水口かずえ

 鷹の台公園や中央公園グラウンドについては市民もいろいろ意見や思いを持っていると思います。市として市民の意見を聞いてそれを事業者に伝えていくということもできるということでよろしいでしょうか。

 

田中環境部長

 まず、設計協議の中では設計の内容がその提案内容と相違する場合につきましては、修正を求める場合がございます。また、設計図書の内容が市の要求水準に達しない、満たないと判断した場合につきましても、協議の上で修正する場合がございます。また、市民の意見というところでは、今回の公募におきましては、先ほども申し上げましたが、これまで市民の皆様から意見をうかがって集約した意見を反映させた提案書をいただくということになっておりますので、それを評価して選定するということになります。そのため、現段階におきまして、認定した提案に対してさらに市民の意見を反映させるという工程は現状では想定していないところでございます。

 

水口かずえ

 例えば鷹の台基本計画にはいろんな市民の意見を集めたものがそれなりに反映されていたかなとはと思います。ただ、その基本計画が本当にその基本設計・実施設計に反映されていくのかというところは、市民としてはとても気になるところです。市としてきちんと市民の意見をまだこれからでも聞いた上で、ちゃんと事業者には伝えるという役割をしっかり果たしていってほしいと要望いたします。

 次、VFMです。財政負担についてですね、改修整備については1割事業者に負担してもらうみたいな形かと思うんですけれども、維持管理についてもやはり財政負担の軽減は図られるというふうに考えていらっしゃるんでしょうか。

 

田中環境部長

 維持管理につきましては、指定管理者制度の中で実施していくことになりますので、これまでの維持管理を行ってきた経費に合わせて今回予定価格等算出してございますので、これまでの維持管理経費と同等、あるいは同等以下の中でさらに市民サービスを向上させるような内容となることを期待しています。

 

水口かずえ

 そうすると今回の場合、維持管理については大きな削減効果はないというような形になるということでしょうか。

 

田中環境部長

 維持管理につきましては、現状でも職員の不足ですとか、逆に維持管理が十分行き届いていないようなところもございますので、今回公民連携によりまして、今まで以上の維持管理と市民サービスをした上で現状の金額の中でやっていければと考えているところでございます。

 鷹の台公園につきましては新たに整備されますので、それは別途維持管理経費のほうを考えていく必要があると思います。

 

水口かずえ

 給食センターのVFMなんですけれども、一応内閣府の方でも検証しましょうみたいなことが出てきているということで、ただ、これ給食センター15年の契約だったかと思います、まだ先のことかなと思いますけれども、VFMの検証に向けて今からでもやっておくべきことみたいなのがあるんじゃないかなと思いますが、その辺いかがでしょうか。

 

相澤財務担当部長

 VFMの検証は、市長答弁で申し上げました通り事業の事後評価として行うことを想定しておりまして、稼働から1年余りが経過したところである現時点では検証を行える段階ではございませんが、事業期間中の情報を積み重ねていくということで事後評価に役立てていくというようなことは想定されるかと思っております。

 

水口かずえ

 当時、給食センターPFI決めた時、財政効果としては1億4,000万とか1億5,000万とかの削減効果があるということでしたので、しっかり検証していただければと思います。

 7番なんですけれども、労務単価、標準的な賃金額として1,406円というのが示されていました。先ほどのご答弁ですと、26市の会計年度任用職員、アシスタント職、一般事務の平均報酬単価を元に、ということですが、26市の平均報酬単価、アシスタント職が1,406円ということになるということでしょうか。

 

田中環境部長

 平均単価を示す金額ではなくてですね、平均単価を元に算出しているということになります。26市の会計年度任用職員の、アシスタント職の、一般事務の平均報酬単価をベースにして事業者の社会適応性等への取り組みに関する加点をした際に、6点がいくら以上、5点がいくら以上、4点がいくら、となったときに東京都の最低賃金時間額を下回らないように設定したというところでございます。

 

水口かずえ

 そうすると26市の会計年度任用職員、アシスタント職、一般事務の平均報酬単価はいくらだったのでしょうか。

 

田中環境部長

 大変申し訳ないんですけれども、26市の平均報酬単価というのは他市から提供されたものでございますので、ここでの公表は控えさせていただければと存じます。

 

水口かずえ

 では、小平市の場合はどうなりますか。

 

篠宮総務部長

 小平市におきまして、会計年度任用職員、アシスタント職の内勤事務職につきましては、今年度、年度当初では1,150円となっております。この10月から東京都の最低賃金が変わりますので、これに伴って市におきましても1,170円を予定しております。最低賃金の方は1,163円となっておりますので、若干最低賃金より高い水準で改定を予定しているところでございます。

 

水口かずえ

 最低賃金より若干高いものにしているということですね。他市がどれくらいなのかっていうのが気になりますけれども、他市の事例とかも参考にしてなるべく平均ぐらいにはなるように設定していただければと思います。

 次、8番です。公契約条例についてですね、これは先進自治体を視察等されていると思います。どこに行ってどんなことがわかったのかお教えください。

 

篠宮総務部長

 自治体といたしましては、国分寺市、日野市となります。この自治体に行って状況等をおうかがいしたところでございますが、状況につきましては各市お聞きしてもかなり契約案件については限定的でございます。なおかつ状況や効果の検証などは一切行っていないというところでございますので、なかなかどういうふうなことが良かったかっていうところはお聞きできていないところでございます。

 

水口かずえ

 契約が限定的ということのご説明をお願いします。

 

篠宮総務部長

 限定的は契約予定価格の金額によってそれを適用するかしないかというところが大きなところでございます。1つの市では1億円以上というものになりますと、なかなか市でこの金額というのはそう多くはございませんので、どうしても公契約条例で適用されている点数的にも毎年一桁代というところで推移しているというふうにお聞きしているところでございます。

 

水口かずえ

 契約いくら以上という設定価格を下げれば、もうちょっと件数も増えるはずだということでいいのかなと思います。

 先ほど総合評価方式でも代替できるみたいなこともおっしゃっていたように思うんですけれども、総合評価方式ですと加点とかはあるけれども、実際に他の項目とかもあるので、労働報酬だけで選ばれるわけではないということになるかと思います。総合評価方式よりも公契約条例の方が確実に労働報酬を上げていくという意味では効果があるのではないかというふうに考えますが、条例制定に向けての市のお考えをお聞きします。

 

篠宮総務部長

 視察先ですけれども、2市ではなくて3市行っております。多摩市、国分寺市、日野市というところになります。状況は同じです。

 公契約条例に対する市の考えでございますが、市長答弁で申し上げた通り、総合評価方式との対比の中で検討をしているところでございます。公契約条例につきましては、様々な検討をする中で、例えば事業者団体に懇談会等でご意見をうかがったところ、慎重な検討をしてもらいたいということで、導入には十分な検証をしてもらいたいというご意見もいただく中で、今総合評価方式を上回るような公契約条例のメリットというところがなかなか見えてきませんので、現在は総合評価方式をもうちょっと検証をしていくというところもございます。また、この総合評価方式については事業者のほうからも一定の評価もいただいているところでございますので、その辺も含めまして今後公契約条例も含めて検討をしていくということになります。

 

水口かずえ

 事業者だけの意見じゃなくて労働者団体等の意見とかもしっかり聞いてほしいと思います。先ほども話しましたけれども、総合評価方式だと点数の中の一部になってしまう、必ずしもそこで決まるわけではないので、条例を作った方が労働者にとっては意味があることではないかなというふうに考えます。

 次に10番に移ります。東部公園のプール再整備・萩山公園のプール跡地活用に関する実施方針の中でモニタリングについてはサービス基準合意書(SLA)を導入するということが書かれていました。そこをもう少し読むと、加点と減点の両面から結果を反映する方法を構築するというふうに書いてあります。今も指定管理者運営状況評価というのを市がやって毎年結果を公表していますけれども、その結果を見ると全ての指定管理事業者が全部適正であるに丸がついていて、実質的な意味のある評価になっていないように思います。ここで東部公園のほうの実証時に示された新しいやり方というのはもうちょっと違うのかなと思いますが、どんなことが想定されているのかお教えください。

 

余語地域振興部長

 東部公園プールの再整備に関してはモニタリングを実施するとしております。これはPFIでは指定管理と違って維持管理、運営だけではなく整備業務等についてもモニタリングを実施するといったことで指定管理者管理運営状況評価表とは異なった仕組みであると捉えております。

 

水口かずえ

 加点減点というのがあって、方針をどれぐらいちゃんと実現するかによって加点されたり減点されたりするということでよろしいでしょうか。

 

余語地域振興部長

 まだ詳細なモニタリングの内容については決まっておりませんが、例えば企画段階、設計段階、建設段階、維持管理の運営の段階、こういったことでモニタリングを行って、点数化するかどうかはちょっとあれですが、業務改善を要求していく、業務改善を実施していただく、そういった取り組みになります。

 

水口かずえ

 ぜひ実施して公開していただければと思います。ここで有識者会議設置ということが書かれていますけれども、これはどんな方々がどんなことをするということを想定されているんでしょうか。

 

余語地域振興部長

 有識者会議の構成についてはまだ具体的には決まっておりません。今考えているところでは担当課職員と有識者2名程度で考えておりまして、整備期間や運営期間等の業務に合わせて、有識者を変更するといったことも考えているところでございます。

 

水口かずえ

 ぜひそれも公開の形でやっていただければと思います。鷹の台公園や中央公園グラウンドのほうにもぜひ参考にしていただければと思います。

 11番です。事業計画書とか予算収支計画書など、事業者から受け取って市としては情報公開請求の対象にもなるということでした。ただ、事業者が絡んでくると法人の競争上の地位とか事業運営上の地位が損なわれるとかいうことで、今までも指定管理とかに関して情報公開請求すると真っ黒で出てくるみたいなことがありましたが、今後もPark-PFIでも同じようなことになってしまうということがあり得るということでしょうか。

 

田中環境部長

 基本的に情報公開の条例に基づいて公開していくということになると考えておりますが、請求があった場合にはその内容に応じて検討することになると考えております。

 

水口かずえ

 指定管理の要項のほうでは、指定管理者に求められる能力と役割として地域連携や市民協働の推進ということが書かれていました。地域と連携したり市民と協働したりする上では、やはりどういう予算でどういうことをやっていくのかという情報が開示されないと連携・協働はなかなか難しいと思います。そういう意味でもしっかり事業報告書や事業計画書、予算・収支・決算など最初から公開するということにしてはいかがかと思いますがどうでしょう。

 

田中環境部長

 現段階ではそこまで検討に至っていないところでございます。先ほど申し上げましたように事業者の利益に害するようなことになりますと、社会的な状況も鑑みて検討していかなければいけないこともございますので、そのあたりは慎重な対応が必要と考えております。

 

水口かずえ

 ただ、鷹の台公園とか中央公園グラウンドとか市の公園とかは市からのお金というのが主な収入になるかと思います。そういう意味でしっかり公開はやってほしいというふうに要望いたします。

 次、12番です。プレーパークの実施というのが指針の中にも書かれていました。プレーパークをする時に、例えば中央公園の雑木林などでやっているんですけれども、木の間にロープを張ってブランコしたりしているんですけれども、やはりその木とかも植えないとだめなんじゃないかなと思います。鷹の台公園の基本計画の中を見ると、多目的広場とかあって、その辺でやられるのかなと思ったんですけど、そういうとこにも木を植えていくとか、やっぱり設計の段階からちゃんと意見を聞いた方がよりいいプレーパークができるんじゃないかなと思いますけれども、その辺いかがでしょうか。

 

田中環境部長

 鷹の台公園の整備に向けてですね、あらかじめプレーパークを想定した造りにすることをですね、事業者にそこを中心として求めているものではないためですね、この場では意見をうかがう必要性があるかについてお答えすることは難しいところでございます。

 

水口かずえ

 プレーパークだけに限らず、早めに公園をどういうふうにしていくのかみたいな情報を市民に開示していただいて、市民の意見をきちんと聞くということをやっていくというのが大切かなというふうに思います。あとプレーパークに関連してなんですけれども、今中央公園の雑木林西側半分でプレーパークをやっているんですけれども、東側半分が道路予定地になって柵があって中に入れないんですけれども、そこを道路できてないんだから開放してほしいっていう市民からの意見も来ています。その辺今回指定管理も入れるみたいな、管理の仕方が変わるのでちょっと対応するというようなことも検討していただけないでしょうか。

 

田中環境部長

 当該地につきましては、東京都が管理しております都市計画道路の事業用地ということになってございますので、市のほうで判断をお答えすることにつきましては差し控えさせていただければと存じます。

 

水口かずえ

 ぜひ前向きに検討いただければと思います。

 13番です。玉川上水に関する展示、ぜひ場所的にもいい場所なのでやっていただきたいなというふうに思います。玉川上水に関心を持っている市民もすごく多いので、いろいろな写真とかいろいろ昆虫とか、いろいろなものが展示できるのではないかなと思います。今ふれあい下水道館にも少しだけ展示がありますけれども、他のものに混じってちょっとあるというぐらいなので、そこはやっぱり市民と協働するような形で玉川上水の展示ができるような場を、できれば常設的に確保していただけるといいなと思いますが、市としてのお考え、お聞かせください。

 

田中環境部長

 ふれあい下水道館での常設展示についてでございますけれども、新たに常設展示のほうを設けることになりました場合には、更新のための経費が生じることになりますので、現時点でそういった提案があるかどうかというところもございますし、お答えすることはできませんけれども、今回公募しております指定管理者の業務仕様書においてはですね、ふれあい下水道館におきまして定期的に特別展示や学習講座を開催することも定めておりまして、その内容につきましては生物の多様性や緑化推進等の環境全般をテーマにしてよいということにしておりますことから、玉川上水をテーマとした提案のほうも考えられるところでございます。いずれにつきましても選定される指定管理者の事業者と提案内容に沿って協議を進めていくことになると考えております。

 

水口かずえ

 玉川上水についてはいろいろ愛している方々がたくさんいますので、ぜひ市民の力もいただきながらそういう展示などをしていただければいいのかなというふうに思います。

 14番目です。誰もが気軽にスポーツを楽しめるということを挙げていらっしゃいます。国分寺のけやき運動場が一つのいい例になるかなと思うんですけれども、あそこのけやき運動場は2020年までは普通の土のグラウンドで誰でも勝手に中に入って勝手に遊べたんですけれども、2020年に人工芝にしたらグラウンドの周りに高い柵が作られて鍵がかけられるようになって、予約した人だけが入れるという形になって、小平市にあるということもあって、市民の方からはいろいろなご意見をいただきました。国分寺の市民の方からもいつでも勝手に中に入れたのに入れなくなったみたいなご意見をいただきました。現在けやき運動場は柵が張り巡らされているわけですけれども、毎週月曜日の3時から5時は一般開放、また、団体貸切がない場合は9時から5時までの間、誰でも管理人さんに言って使えるということになっている、ということだそうです。中央公園グラウンドの指針を見ますと、野球場のエリアは野球場専用ではなくして多目的エリアにする、多目的エリアも団体予約ができるようにするというふうに書いてありました。あと多目的エリアは陸上トラックとの間にフェンスを設けるということも書いてありました。このフェンスというのはどんなもの、部分的なものなのでしょうか、それともトラックぐるっと囲むようなものなのか、どのような要望をされているのかお聞かせください。

 

余語地域振興部長

 フェンスについての仕様等も今後決まっていくものと捉えております。小平市の中央公園グラウンドについては現状では団体利用しか認めておりませんので、グラウンドの入り口に扉などもなくてですね、グラウンド入ってきて利用されている方がいらっしゃるというのは事実でございます。整備後は団体利用が入っていない時間帯では個人の利用を正式に認められる運営等をしていきたいと考えております。

 

水口かずえ

 部長もおっしゃったように一応団体利用とはなっているけれども事実上は誰もいない時、特に野球エリアなんかは子どもたちが入って遊んでいると思います。そういう状況を維持できるようにしてほしいというか、そうやってフェンスで囲んでなかなか入れないとか団体じゃないと使えないというふうにはしないで、誰も団体利用がない時は自由に入って遊べるような場として維持してほしいというふうに思います。国分寺の場合は柵で囲まれちゃっているのでもう管理の人がいる朝の9時から5時までしか遊べないということみたいなんですけど、小平の場合はそういった柵で囲ったりはせずに空いてる時は子どもが、大人も含めて、自由に使えるようにしてほしいと思いますがいかがでしょう。

 

余語地域振興部長

 個人利用の方法につきましては選定事業者の提案をもとに今後協議して決めてまいりますが、今の議員さんのご意見なども機会を捉えて伝えてまいりたいと思います。

 

水口かずえ

 お願いします。

 15番です。人工芝と天然芝の比較のところで人工芝の維持管理が50万円、天然芝が1,500万円というところに疑問を感じました。市が挙げてくださった三つの例で実際にいくらという数字が出てきたのかお教えください。

 

余語地域振興部長

 三市で参考にした費用につきましてご説明いたします。まず、同規模でございました笛吹市の検討資料を主に参考としております。こちらの人工芝の整備費が約1億2,000万円、人工芝の維持管理費は約50万円、天然芝の整備費が約9,000万円、天然芝の維持管理費費は約1,500万円となっております。なおこちらの天然芝の維持管理費は通年使うとした場合となっております。残りの芦屋市と川崎市の例でございますが、維持管理費用を参考といたしました。芦屋市の検討資料では、人工芝の維持管理費が約100万円、天然芝の維持管理費は約900万円となっております。なおこちらの天然芝の維持管理費は養生期間ありでの場合となっております。また、川崎市では、天然芝の維持管理費は約1,200万円、人工芝の維持管理費は約200万円としております。こちらの人工芝の維持管理費はプロサッカーチームが使う想定となっております。その他参考にした自治体等としては習志野市、長岡市、函館市の維持管理費を参考にしております。また、民間事業者からの整備費、維持管理費に関する情報も参考にさせていただきました。

 

水口かずえ

 私もネットで調べられる範囲で調べたのですけど、例えば鳥取県琴浦町の資料では維持管理費が人工芝は115万5,000円、天然芝は481万4,700円みたいなのがありました。50万円てほんとかなというのはちょっと、一番低く出たものを取り上げたということなのかなと思います。

 指針のほうで特定公園施設の整備に対する市の設定額、中央公園グラウンドは6億7,635万1,000円とされています。このうち人工芝の整備はどれくらいと見積ったのか、また、要項のほうで指定管理の上限額は年間3億6,146万1,000円となっていますが、このうち人工芝の維持管理はいくらと見積ったのかお教えください。

 

余語地域振興部長

 人工芝の整備費用につきましては、陸上トラック内のサッカーコートを含むフィールド部分で約1億3,000万円程度を想定しております。人工芝の実際の維持管理の内容については事業者からの提案次第になると思いますが、市としては人工芝にしたことで現在の維持管理費用を上回ることがないと想定しております。

 

水口かずえ

 整備のほうは人工芝1億3,000万円。維持管理のほうはちょっと今聞き逃してしまったのですが、もう1回お願いします。

 

余語地域振興部長

 失礼いたしました。維持管理費用については人工芝にしたことで現在の中央公園グラウンドの維持管理費用を上回ることはないと一応想定しておりますので、具体的な額については控えさせていただきますけれども、現状の中央公園グラウンドの維持管理費用の中で実施できると市としては想定しております。

 

水口かずえ

 実際の今のかかっている維持管理費用が公開できないということでしょうか。

 

余語地域振興部長

 特にそういうことではございません。

 

水口かずえ

 公益財団法人日本スポーツ協会というところが2021年5月に人工芝グラウンドにおけるマイクロプラスチックの流出抑制に関するガイドラインというのを発表しています。そのガイドラインを見ますとマイクロプラスチックの流出抑制をするためには普段の維持管理も大切と書いてあります。日常的にグラウンドを目視確認すること、特に雨が降った後は水下部分での人工パイルのパイル片や充填材が集積していないか確認すること、月に数回程度は定期的に流出抑制施設等の状況を確認し、パイル片や充填材が詰まっている時は速やかに撤去すること、また、グラウンド中央部分は踏圧をより多く受けるため、充填材などに固化が生じ、多少の雨でも表面に水が浮いてパイル片などが流れやすくなるので、日常的にブラッシングや充填材の過不足の修正をすること、そして、年に1、2回は専門業者に依頼してパイルの摩耗状況と充填材過不足を確認し、特殊専用機などを使ってパイルの掻き起こしや固化した充填材のほぐしと偏りの修正、補充を行うことなどが書かれています。中央公園グラウンドでも、これらの対策を講じられるのでしょうか。

 

余語地域振興部長

 人工芝のマイクロプラスチックにつきましては、人工芝からマイクロプラスチックが海洋を含む自然環境中に放出されることを防ぐことが重要であるということは認識しておりまして、市といたしましては、要求水準書の中で人工芝のマイクロプラスチックの流出抑制対策を施すことということを示してまいりたいと考えております。適切な基準での実施に向け、事業者と協議をこの点についてもしてまいりたいと考えております。

 

水口かずえ

 ここで資料提示をいたします。これは環境省が人工芝グラウンドからのマイクロプラスチック流出を抑制するために、グラウンドを利用する方に呼びかけるという注意事項です。「近年マイクロプラスチックについて海洋生態系や人健康への悪影響が懸念されています。スポーツ用グラウンドの人工芝もプレーによる摩耗等で微細化されてマイクロプラスチックとなり、様々な問題を引き起こします」として、例えば施設外に人工芝を持ち出さないよう衣服やシューズに付いた人工芝はグラウンドの中でしっかり落とすこと、また、専用のシューズを履くこと、付着した人工芝が洗濯するときに排水に流れないように洗濯ネットを使用しましょうみたいなことが書かれています。こういうような掲示、特に施設外に人工芝を持ち出さないとかは、施設のところに掲示するといいかと思いますが、こういう対策を取ることは考えていらっしゃらないでしょうか。

(時間切れのため回答なし)