2023年9月定例会水口一般質問(2023/9/8)

質問件名:LGBTQの人も暮らしやすい小平にするための施策を


○水口かずえ

 6番水口かずえです。通告に従い1件質問いたします。

 LGBTQの人も暮らしやすい小平にするための施策を。

 電通の「LGBTQ+調査2020」によると、LGBTQ+に該当する人の割合は8.9%となっています。Lがレズビアン、Gがゲイ、Bがバイセクシャル、Tがトランスジェンダーでからだの性とこころの性が一致しない方、Qはクエスチョニングあるいはクィアと言われ性自認や性的指向が定まっていない人などを指します。

 今年6月に成立、施行された「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」(以下、法という)で、地方公共団体は、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する理解の増進に関する施策を策定し、実施するよう努めるとされました。LGBTQの人も暮らしやすい小平市にするための施策についてお聞きします。

 

  1. 昨年度から開始した「こだいらにじいろ電話相談」「こだにじROOM」の相談件数や参加者数などの実施状況は。
  2. 小平市は、「若年層セクシュアル・マイノリティ支援連携事業にじーず多摩」に今年度から参加しました。月1回、加盟11市のどこかで10代から23歳までのLGBTQ(かもしれない人含む)の居場所を開催しています。小平市在住者の参加状況と、今年5月から実施している市立小・中学校での多様な性に関する教員研修と個別相談の実施状況をお教えください。
  3. 法や、平成30年施行の東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例(以下、人権尊重条例という)は、性自認及び性的指向を理由とする不当な差別は、あってはならないとしています。また、多摩市武蔵野市国立市は、男女平等に関する条例のなかで、性別のみならず、性自認や性的指向に基づく差別を禁ずる規定を設けています。小平市も条例等で、性的マイノリティへの差別を禁ずる規定を設けることはできないでしょうか。
  4. 国立市や武蔵野市、日野市、町田市等は、本人の意思に反して性自認又は性的指向を第三者に公表すること(アウティング)を条例で禁じています。豊島区男女共同参画推進条例では、アウティングの禁止に加え、男女共同参画苦情処理委員を設け、苦情や救済の申出に係る調査や、是正等の措置の勧告、改善意見の表明等が行われることとなっています。小平市でも同様の施策を実施できないでしょうか。
  5. 「渋谷区・虹色ダイバーシティ全国パートナーシップ制度共同調査」によると、今年6月28日時点で、全国人口カバー率70.9%となる328自治体でパートナーシップ制度が導入済みです。東京都も人権尊重条例を改正し、昨年11月からパートナーシップ宣誓制度を導入しました。都の制度で宣誓したパートナーは、都営住宅の入居や、都立病院での診療情報の提供、生活保護の決定実施等について、配偶者と同様に扱われることになりました。都の制度導入による小平市政への影響、および小平市でのパートナーシップ制度導入についてのお考えをお聞かせください。
  6. 千葉市は2017年から性別が同一である者とパートナーシップを形成した職員が、結婚休暇と同様のパートナー休暇、およびパートナーとその親族を介護するために介護休暇を利用できるよう制度を改正しました。また、国立市では2021年に職員の給与に関する条例を改正し、職員とパートナーシップの関係にある者も扶養親族として認め、扶養手当の支給対象としました。東京都も昨年11月から都職員の休暇・休業、手当等に関する制度で東京都パートナーシップ宣誓制度の相手方を対象として追加しています。小平市での職員に係るパートナーシップ制度の状況をお教えください。
  7. 文京区職員・教職員向けの「性自認および性的指向に関する対応指針」は、区民等、児童・生徒等、職場、の3分野でのLGBTへの対応について定めています。例えば、区民等への対応では、行政手続きの申請書等の性別欄について、必要でないものは削除し、必要な場合は男女以外に「どちらでもない」という選択肢を設けることなどを定めています。また、国立市は職員向けにLGBTQ+研修を毎年実施し、受講者にはレインボー色のバッジを渡し、業務時間にも任意での着用を促す取り組みを行っています。小平市での職員向けの取り組みをお教えください。
  8. 2019年のいわゆる労働施策総合推進法改正で、職場におけるパワハラ防止措置が事業主の義務となり、昨年4月からは中小企業にも適用されています。パワハラには、性的指向や性自認に関する侮辱的言動やアウティングも含み、防止措置としては、パワハラ禁止の方針の明確化と周知・啓発、相談窓口の設置、パワハラ被害への措置等が含まれます。東京都は、2020年度から民間企業の人事・採用担当者等を対象とした研修を実施し、受講企業は「LGBTフレンドリー宣言」を行い、東京都がホームページで公表しています。また、文京区は2017年から、区が発注する工事や物品購入、指定管理の事業者と交わす契約書類で性別(性自認および性的指向を含む)に起因する差別的な取扱いを行わないことを事業者に求めています。小平市での事業者に向けた取り組みをお教えください。
  9. 「いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーンによるLGBTの学校生活に関する実態調査」(2013)によると、LGBTの68%が学校生活でいじめや暴力を経験し、国の自殺対策大綱でLGBTは自殺のハイリスク層とされています。文部科学省が平成28年に作成した「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施について(教職員向け)周知資料」では、性同一性障害に係る相談を受けた場合、養護教諭等を含むサポートチームをつくり対応することや、多目的トイレの利用を認めることなどを記載しています。小平市立小・中学校でのLGBTQへの対応は。

 以上です。自席にて再質問させていただきます。

 

市長・教育長答弁

2023年9月定例会市長答弁

○市長(小林洋子)

答弁担当

  • 地域振興部 市民協働・男女参画推進課
  • 総務部 職員課
  • 総務部 労務:人事制度担当課長
  • 地域振興部 産業振興課
  • 教育部 指導課

 水口かずえ議員の一般質問にお答えいたします。

 「LGBTQの人も暮らしやすい小平にするための施策を」の第1点目のこだいらにじいろ電話相談とこだにじROOMでございますが、こだいらにじいろ電話相談は、昨年度6回の実施で6件、こだにじROOMは昨年度1回の実施で7人の参加がございました。

 第2点目の若年層セクシュアル・マイノリティ支援連携事業でございますが、居場所事業は昨年5月から本年7月まで16回開催し、延べ9人の小平市民の参加がございました。また、教員研修につきましては、本年7月末現在3回実施しております。また、個別相談の時間を設けており、6件の相談がございました。

 第3点目の性的マイノリティへの差別を禁ずる規定でございますが、小平アクティブプラン21では、性的指向や性自認を理由とした差別・偏見をなくし、理解を深めるための啓発を行うこととしており、毎年、人権講座において、性的少数者が抱える生きづらさについて考え、実質的に理解を深める取組を行っていることから、現時点では、条例等で規定を設けることは考えておりません。

 第4点目のアウティングに関する施策の実施でございますが、アウティングについては、毎年、人権講座やパネル展示を通して、ご本人の意思に反して第三者に性自認、性的指向を公表することの影響の大きさなどを、広く周知しております。また、重要事項等が発生した場合には、男女共同参画推進審議会を設置しており、必要に応じて、意見を聴取できる場が整っているものと認識しております。

 第5点目の東京都のパートナーシップ宣誓制度導入による市政への影響と小平市での制度導入でございますが、東京都のパートナーシップ宣誓制度導入による、東京都における自動車税環境性能割の減免制度の取扱いの変更に伴い、市におきましても軽自動車税種別割の減免対象となる身体障がい者等と生計を一にする者に、東京都パートナーシップ宣誓者、もしくは同等の制度による証明を受けた方を新たに加えました。

 また、パートナーシップ宣誓制度の導入につきましては、近隣市での活用事例の動向を注視するなど、研究を進めてまいります。

 第6点目の職員にかかるパートナーシップ制度でございますが、現在、職員にかかるパートナーシップ制度はございません。今後、他団体の状況等も踏まえて、研究を進めてまいります。

 第7点目の職員向けの取組でございますが、小平市職員のための男女共同参画ハンドブックを本年2月に発行し、周知啓発に努めております。

 また、入庁3年程度の職員、及び希望者を対象とした庁内の独自研修である男女共同参画推進研修のほか、東京都市町村職員研修所が実施する新任研修、男女共同参画研修、人権啓発研修に職員を派遣し、ダイバーシティの推進や性自認・性的指向に関する理解を深める講義やグループワークを実施しております。

 第8点目の事業者へ向けた取組でございますが、労働施策総合推進法改正における職場におけるパワーハラスメント防止が、昨年4月から中小企業に適用されたことについては、小平商工会により中小企業へ周知を行っております。また、女性活躍推進に関する事業者向けのセミナーを毎年開催しており、令和元年度にはハラスメントのない職場づくりと題し、パワーハラスメントに関する防止措置が事業主の義務となったほか、性自認や性的指向に関する嫌がらせもパワーハラスメントに含むことなどについて周知をいたしました。

 第9点目につきましては、教育委員会から答弁申し上げます。

 

○教育長(青木由美子)

答弁担当

  • 教育部 指導課
  • 総務部 職員課
  • 総務部 労務・人事制度担当課長
  • 地域振興部 市民協働・男女参画推進課
  • 地域振興部 産業振興課

 第9点目の小平市立小・中学校でのLGBTQへの対応でございますが、学校では、児童・生徒が多様性を認め、自分と他者を尊重することができ、安心して過ごせる環境や、相談できる体制作りに取り組んでおります。

 また、学習指導要領に基づき、児童・生徒が性について正しく理解し、適切に行動できるようにすることを目的に、性に関する指導を実施し、保健体育科や特別活動をはじめ、教育活動全体を通じて指導しております。

 今後も教職員の理解を深め、個別の事案に応じ、児童・生徒の心情等に配慮した対応を行ってまいります。

 以上でございます。

 

再質問以降

○水口かずえ

 ありがとうございます。1件目から再質問いたします。まずにじいろ電話相談なんですけれども、これ2ヶ月に1回金曜日に4時から6時の2時間受けているということだと思います。平日4時から6時だけだと相談できる人も限られてしまうかなと思いますけれども、例えば土日も含めるなど、曜日や開催時間等を広げていくご検討はしていないのでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 現段階ではちょっと相談の件数がなかなか伸びてこないところも一つありまして、令和2年度から実施した事業ということで令和5年度の状況を見ながらですね、また相談された方のお声なども聞きながら、今後の土日等ですね、あとは事業者ですね相談されてる方の事業者が、相談のほう専門医が請け負っておりますがそちらの方のお話なども聞きながら必要があるかどうか考えてまいります。以上でございます。

 

○水口かずえ

 この時間も限定されてるためにちょっと相談ケースも少ないっていう面もあるかなと思います。6件あるということでしたけれども、これ同じ日、あの複数回されてる方とかもいらっしゃるんでしょうか?

○余語地域振興部長

 はい複数回相談されてる方もいらっしゃいます。以上でございます。

 

○水口かずえ

 これはもうちょっと土日とかも含めてもう少し相談しやすい体制を考えていただければと思います。

 こだにじROOMなんですけれども、今年1月に実施して7名の参加だったかと思います。参加された方のご意見とか、ご感想などあればお聞かせください。

 

○余語地域振興部長

 こだにじROOMのほうでございますが、ルールのほう決めておりましてなるべくプレッシャーがかからないよう出入自由であったりですね、トークやゲームもあるのですがゲームに参加しなくてもよかったりご自分のペースでリラックスして過ごすように伝えております。

 また話などされなくてもいいですというお話もさせていただいております。そんな中で参加者の感想といたしましてはおおむね好評で、いろんな人の思いが聞けてよかったという意味ではいいようなお話や自分の知らなかったことを知ることができて良かったと。この場は安心して話せる場であると思った。不安を共有することができてほっとした。心強いお言葉をいただけて嬉しいなど、好評の言葉をいただいております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 好評だったということでよかったと思います。これも年に1回だけの開催となってるんですけれども、これはもう少し回数を増やしていくっていうことは考えられないでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 昨年度初めて1回やりました。今年度は2回に回数を増やしておりますが、今年度の状況を見ながらですね、必要に応じて回数の増なども検討をしていくということもあり得ます。以上でございます。

 

○水口かずえ

 今年度は8月が第1回。第2回は何月ぐらいの予定でしょうか?

 

○余語地域振興部長

 第2回目の開催は現時点で令和6年の1月を予定しております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 これも好評ということですのでぜひ状況を見て回数増やしていただくことを検討してほしいと思います。

 2点目です。にじーず多摩は若年層に特に特化して、運営されてる居場所かと思います。こちら16回開催して、小平からは9名参加された。やっぱり若い人は小平にじROOMよりもこちらのにじーずの方が参加しやすいみたいなそういうことはあるんでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 こちらの若年層セクシュアル・マイノリティの支援事業でございますが、広域連携でやっている関係でですね、近くの市内で相談に行くとそれがちょっと見られると嫌だとかですね、そういった思いもあるので、大変広域でやっているのでそちらのほうに集まられるということがあるのではないかと分析しております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 こちらももしあの参加者の感想みたいなものが何かあればお聞かせください。

 

○余語地域振興部長

 こちらもですね、大変好評でしてとても楽しい、接しやすい人が多い。それから自分と違う考えの人と話せて視野が広がってよかったと。悩みを聞いてもらえることがよかったとそのようなご感想がございます。以上でございます。

 

○水口かずえ

 今年度からにじーずに小平市も参加していただいたということでよかったと思います。これが令和6年度まで「多摩・島しょ広域連携活動助成金」活用により実施となっていますけれども、ぜひ令和7年度以降も継続していただきたいなと思いますがそのへんはいかがでしょうか。

 

○余語地域振興部長

 まあ令和5年度、令和6年度の状況を見ながらですね、今後考えてまいります。以上でございます。

 

○水口かずえ

 ぜひ継続お願いします。5月から実施している市立小中学校での教員研修個別相談ですけれども、今年度学校では6校で教員研修、1校で生徒向け授業ということかと思います。これをやる学校とやらない学校があるわけですけれども、その辺はどうやって選ばれてるんでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 こちらについて市内の公立小中学校に呼びかけをしてですね、そしてぜひ授業に参加したいというお話があればですね、そちらに講師の方が出向くというような形になっております。

 ですので学校によって研修がたくさん多くて先生方お忙しいというところもありますので学校の考え方によるかと思います。以上でございます。

 

○水口かずえ

 これは実際に教員の方向けに講座が行われて個別相談も行われた、6件ほど説明も相談もあったということですけれども、差し支えない範囲でどんなご相談があるのか教えてください。

 

○余語地域振興部長

 相談ですけれどもやはりトランスジェンダーの子どもの扱いというかですね、接し方についてのご相談とかですね、あとその子の保護者との連携の仕方、あるいは多様性理解に繋がる授業はどのような授業か。そういったお子さんがいる場合の学年の雰囲気作りなど、そういったことに相談があったと伺っております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 貴重な相談の場になったっていうことでよかったと思います。子ども向けに授業が行われるのは五中1年生のみってなってますけれども、これも学校からの要望で、この五中の場合は子供向けにやってほしいということだったんでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 そのように認識しております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 これとてもいい取り組みだと思います。来年度以降も今年度実施してない学校など中心にやっていただければと思いますがいかがでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 引き続きですね、各学校には周知して、こちらこういった事業があるので必要に応じて活用をお願いしていくという形になるかと思います。以上です。

 

○水口かずえ

 講師の方が小平にも講座で講師を務められたことがある鈴木茂義先生が来てくださってやってくださるっていうことで、とてもいいものができてるんだろうと思います。

 学校が望まないと実施できないみたいになってるようなんですけれども、学校のほうに積極的にこれを活用するように呼びかけ等やっていただけますでしょうか?

 

○岡崎教育指導担当部長

 私も今手元に資料ございますが非常に好評だったというふうに伺っております。ぜひ全校にですね、広がるように働きかけを行ってまいりたいと考えます。以上でございます。

 

○水口かずえ

 はい、ぜひお願いいたします。

 3点目に移ります。性別、性自認や性的指向に基づく差別を禁ずる条例規定を持っているところ多摩市、国立市、武蔵野市などあります。

 多摩市の場合は女と男の平等参画を推進する条例、国立市の場合は女性と男性および多様な性の平等参画を推進する条例の中でこのような性自認性的指向に基づく差別を禁ずる規定を設けています。小平市の男女共同参画推進条例の第7条の中で性別による差別的取り扱い禁止をしています。多摩市、国立市、武蔵野市などのようにこの男女共同参画推進条例の中で、性自認や性的指向に基づく差別を禁止するっていうことを盛り込んでいただくっていうことはできないんでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 議員のお披瀝の通り、条例の中に差別を禁止しているということが書かれておりますので、現時点では男女共同参画推進条例で適用できるものと捉えております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 武蔵野市の条例を見ると性別等による差別を禁止するっていう条文になっていて、その性別等の中に性自認や性的指向を含むっていう項目がまた別なところにあります。そのような形でもうちょっと性自認や性的指向に基づく差別も禁止していくよっていうことを打ち出していただきたいと思いますがいかがでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 ちょっと武蔵野市の状況なども伺いながらその効果等ですね、聞いてみたいと思います。以上でございます。

 

○水口かずえ

 ぜひお願いいたします。

 4点目に移ります。アウティングの禁止ですね、これ国立市で2015年に一橋大学において学生さんが友人からアウティングをされて、転落死してしまったっていうことをきっかけに、国立市で全国に先駆けて、アウティングの禁止を条例に盛り組んだというふうに聞いています。小平市でも男女共同参画推進条例の中でもいいのでアウティング禁止をきちんと施策として打ち出していくことはできないでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 アウティングにつきまして、市としても男女共同参画推進計画の中でですね、アウティングに関するような取り組みのほうをしておりますので、条例に組み込むということを今の時点では考えておりません。以上でございます。

 

○水口かずえ

 条例みたいな形で一歩踏み込んで明確にアウティングや差別はいけないっていうことを打ち出していただきたいと思います。

 ここで豊島区の例を挙げさせていただいたんですけれども、豊島区では男女共同参画推進条例の中に苦情処理委員っていう制度も設けています。

 豊島区の報道によると、2019年に上司からアウティングされ、休職した男性が2020年6月にこの豊島区の苦情処理委員に苦情を申し立て、委員が関係者と斡旋を行い?2020年10月にその男性と事業者の間で和解が成立した。苦情処理委員は12月に意見表明を行い、アウティングやカミングアウトに関する企業向けの周知資料の作成などを求め、豊島区はその表明を受けて、多様な性自認、性的指向に関する対応指針の改訂などの措置を行ったとなっています。

 この豊島区の男女共同参画苦情処理委員っていうのを見ましたら、現在弁護士の方2名とLGBT法連合会事務局長の方3名がこの苦情処理委員として、苦情処理にあたっているということです。小平市にも男女共同参画推進条例の中などで苦情処理を受けて斡旋、提言等を行う苦情処理委員っていう制度を設けてはいかがかと思いますけれども、これはいかがでしょう。

 

○余語地域振興部長

 市長答弁にもございましたが男女共同参画推進審議会の中で、重要事項があれば審議していくというのが一応はございますので、現時点ではこちらで対応していくといった形になります。以上でございます。

 

○水口かずえ

 これ性自認、性的指向に関わらず女性の権利擁護のためにもとても有効な制度だと思います。

 今おっしゃった男女共同参画推進条例の中の審議会の規定を見ると、重要事項について市長の諮問を受けて審議するってなってますけれども、これだと何だろう、市長が認めないとこの苦情っていうのが市長を通して伝わるような形になってしまって、有効なものではないと思います。これは直接やっぱり苦情を市民から受けて、それを受けて解決に向けてその苦情処理委員が提言等を行うっていう制度はとてもいいものだと思います。ぜひこれ検討していただけないでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 豊島区の取り組みについてですね、実際の効果等ですね、ちょっと確認させていただきたいと思います。以上でございます。

 

○水口かずえ

 はい、ぜひこれ取り入れていただきたいと思います。

 次、5点目に移ります。これパートナーシップ制度を導入している自治体がすごく増えているということです。多摩地域でも増えてきています。

 実際東京都の方で去年11月からパートナーシップ宣誓をした方にパートナーシップ宣誓の受理証明書を発行するっていう制度を始めています。で、小平市民の方でこの東京都のパートナーシップ宣誓受理証明書を得た方がそれを活用できるのかどうかっていうところなんですけれども、例えば都立病院で診療情報の提供をパートナーが?受けられるっていうことなんですけれども、例えば昭和病院に行ったときにこのパートナーシップ受理証明書を見せれば、パートナーの方が配偶者同様に医療情報の提供を受けるっていうことができるんでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 昭和病院の方では本人の意思を尊重して同意があればパートナーシップ宣誓制度の相手方に限らず診療情報の提供や手術の同意など親族と同様な取り扱いも行っているものと認識しております。以上です。

 

○水口かずえ

 昭和病院ではそのパートナーにも情報提供等されるっていうことですね。東京等のホームページを見ますとそのパートナーシップ宣誓受理証明書に基づいて、例えば生活保護の申請をした時にパートナーの方も同一世帯として受理決定の対象として認められるっていうことなんですけれども小平市の場合はどうでしょうか?

 

○櫻井健康福祉部長

 生活保護につきましては世帯を単位としてございますので、同一居住、同一生計のものということであればですね、原則として同一世帯として認定されるということになります。以上でございます。

 

○水口かずえ

 はい、一応生活保護の場面でもパートナーということで認められるっていうことを確認させていただきました。

 あとそうですね、パートナーシップ制度なんですけれども、現在26市のうち9市でパートナーシップ制度導入がされているようで、その東京都とパートナーシップ宣誓受理証明書等がお互いに共有できるというか、連携協定を締結してるっていうふうになっていました。小平市でも市長の87の政策の中でも16番で性的マイノリティへの理解を深め、パートナーシップ制度の設置を検討するということが入っています。

 パートナーシップ制度導入に対して市長のお考えをぜひお聞かせください。

 

○小林市長

 政策にパートナーシップ宣誓制度の導入というふうに入れさせていただいてるところなんですけれども、実はちょっとこの政策作った時は都の政策がまだ発表なかったっていうところも一つあったりします。

 東京都がこのパートナーシップ宣誓制度の導入をされたことでですね、少し小平市でもできることが増えたっていうところで少し一歩、半歩前進したのかなというふうに思っております。

 他に、小平市でもし導入するんであれば、どんなことができるのかっていうところはですね、市長として担当課に近隣市での活用事例の動向を研究するように指示をしているところでございます。以上でございます。

 

○水口かずえ

 ぜひ前向きにご検討をお願いしたいと思います。

 例えば去年11月、東京都のほうでパートナーシップ宣誓制度を導入したんですけれども、そのあと、日野市や調布市、町田市などでは今年に入ってパートナーシップ制度を導入しています。その意味合いについて調布市、町田市などの担当の課にお聞きしましたら、例えばその東京都でも制度はあるけれども基礎自治体として、市としてLGBTQに寄り添っている自治体ですよっていうことを公に示す意味がある。また、東京都はパートナーシップ宣誓がオンライン申請なんですけれども、例えば調布は対面でやることになっていてより実感を持てるっていうような違いがあるみたいなこともお聞きしました。

 また町田市には当事者の団体もあり、ぜひやはり自分たちが住んでいる自治体で自分たちの存在が認められているっていう、そういう安心感を得たいということで、ぜひ当事者としても基礎自治体でパートナーシップ制度の導入をしてほしいという意見があったというふうにお聞きしました。

 やっぱりあの一番身近な自分が住んでいるところでパートナーシップ制度を導入されるっていうことは安心感に繋がると思うので、ぜひ前向きにご検討をお願いいたします。

 6番目です。小平市ではこの職員向けの休暇等の制度、まだ全くないっていうことでした。これは今後、パートナーシップ制度を市でも導入すると一番いいんだと思うんですけれども、今後の改善予定などお聞かせいただければと思います。

 

○篠宮総務部長

 休暇手当等の改善というところになるかと思いますが、市長答弁で申し上げた通り、今現在は特に検討していないところでございますが、東京都等でもパートナーシップ関係の相手方を追加しているという事例もございますので、どの辺が課題であるのか、導入に向けてちょっと整理をしていきたいと考えております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 導入に向けて、ぜひご検討をお願いいたします。

 7点目に移ります。文京区では職員向けにどう対応するかっていう指針を作り、対応しているということです。

 性別欄記載?の見直しなども行っているということですけれども、小平市でも必要でないものは削除する、必要な場合もどちらでもないっていう欄を設けるなど何か見直しはされているでしょうか?

 

○余語地域振興部長

市民協働・男女参画推進課で事業?を行った際のアンケート欄にはですね、男、女、答えたくないその他のような形でですね、チェック欄を設けております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 答えたくないっていうのは、市が提出を受ける書類いろいろあると思うんですけれども、大体全体的にそういう形で見直してるっていうことでよかったでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 市の書類について現在見直しのほうは行っておりませんが、今後必要に応じて検討していくというような形になるかと思います。以上でございます。

 あとすいません法的なことが絡んでくるので法律との整合なども必要になってくると思います。以上でございます。

 

○水口かずえ

 ぜひ確認見直しに向け検討をお願いいたします。

 例えば避難所の運営などに関してもそのLGBTQ+の方々が安心して避難できるにはいろいろな対応が必要かと思いますけれども、その辺の視点っていうのも、避難所についても入れられていくっていうことでよろしいでしょうか?

 

○秋田危機管理担当部長

 はい、今後検討してまいります。以上でございます。

 

○水口かずえ

 ぜひ誰もが安心できるように検討をお願いいたします。

 あと職員の方の相談の窓口なんですけれども、小平市っていう職場においてLGBTQ+の方々がいろいろと問題を抱えている時に相談できるような窓口っていうのはあるんでしょうか?

 

○篠宮総務部長

 LGBTQに特化した相談窓口というのは特にございませんが、基本的には保健師等が対応しているところでございます。以上でございます。

 

○水口かずえ

その保健師の方は総務課にいらっしゃるっていうことですか?その方は秘密を守られるというか安心して相談できるような場になっているのでしょうか?

 

○篠宮総務部長

 保健師につきましては総務部職員課の方に配置をしております。

 基本的に職員から聞いた健康情報であったり様々なこのような身体の相談等については直接職員課長に話が行くということはございません。本人のご意向をお伺いして対応するということになります。以上でございます。

 

○水口かずえ

 実際そういうような相談が今まであったようなことはあるんでしょうか?

 

○篠宮総務部長

 そのような相談、今まではございません。以上でございます。

 

○水口かずえ

 相談しやすい体制をぜひお願いいたします。

 8点目に移ります。LGBTQ+の方々、いろいろな職場での悩みを抱えている方が多いと思います。

 令和元年度厚生労働省委託事業、職場におけるダイバーシティ推進事業報告書によると職場で困り事を抱えるLGBTQ当事者の割合はレズビアン、ゲイ、バイセクシュアルで36.4%。トランスジェンダーで54.5%というような数字を出されています。

 小平市内の企業において性的指向や性自認に関するものも含め、パワハラ禁止の方針を明確化し、相談窓口を設置しているところ、どれぐらいあるっていうふうに見ていらっしゃるでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 申し訳ございませんが今手持ちに資料がございません。申し訳ございません。

 

○水口かずえ

 企業向けの研修会等行っていただいてるということでしたけれども、その中できちんとこの性自認や性的指向ということについて侮辱的言動やアウティングはいけないんだよっていうようなこともきちんと伝えていただいているっていうことでよかったでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 事業者向けに対しては毎年女性活躍推進セミナーを開催してまして、令和2年度に女性活躍推進セミナーの中でハラスメントのない職場作り、加害者も被害者も作らない、人を大切にし人に優しい企業を目指すということで開催いたしまして、参加人数102名位いらっしゃいました。内容としてはですね、ジェンダーハラスメントの中に、セクシャルハラスメント、マタニティハラスメントの中にその他LGBTについても入るというようなことを事業者のほうに説明の方をさせていただいたところでございます。以上でございます。

 

○水口かずえ

 東京都の方でやった研修でLGBTフレンドリー宣言みたいなのを行ってそれをホームページで公表するみたいなことがあるっていうことなんですけれど、ざっと見た感じ小平市内の企業はないように思ったんですけれど。

 これもう少しPRというか小平市でも独自にこういう制度を設けるとか、もうちょっと広げることができないかなと思いましたがいかがでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 取り組みについてですね、主として事業者にさらに広めていくことができるかどうかですね、他自治体の例などを見ながらまた研究させていただきたいと思います。以上でございます。

 

○水口かずえ

 はい、よろしくお願いします。

 研修とかする時にわかりやすい資料とかがあるといいんじゃないかなと思います。これが足立区で出しているパンフレットなんですけれども、『あなたの身近にも。LGBTを知る本』っていうパンフレットを足立区の方で10ページほどなんですけれど発行していらっしゃいます。これは一般市民、企業を含め誰でも手に取ることができるものです。中を見ますと、LGBTQ当事者の方とその家族の方が実際にどんな思いなのかみたいなお話があって、その後LGBTの説明、性のあり方はいろいろだよみたいな説明があり、またLGBTの人が実際にどんなことに困っているかみたいな紹介等もあります。

 こういうようなわかりやすいパンフレットみたいなものを作って活用できるといいのではないかと思いますけれどいかがでしょうか?

 

○余語地域振興部長

 ちょっと今すぐパンフレット作るってなかなか難しいんですが、実際あるパンフレットを確認させていただきながらですね、市としてどのようなものが作れるか、また作っていくかってことを研究させていただきたいと思います。以上でございます。

 

○水口かずえ

 ぜひわかりやすい資料を作成していただければと思います。

 事業者の取り組みの中で文京区の例を紹介したんですけれども、文京区が契約を結ぶ企業に対し、その性別に起因する差別的な取り扱いを行わないことを契約書類の中に書き込んでいるということだそうです。

 小平市で同様の取り組みをすることはできないでしょうか?

 

○篠宮総務部長

 文京区の方では区が契約する全ての仕様書の方にその文言が入っているので、契約に関わるところで加点等のところは一切ないということはお聞きはしているところでございますが、同様の取り組みというのは現在、検討はしておりませんが、総合評価方式などでは男女共同参画の推進などという項目もございますので、その辺を参考に今後研究してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 はい、今おっしゃっていただいた総合評価方式の中でその点数付けをする時に格差是正への取り組みとして男女共同参画への取り組みとか障害者雇用とか高齢者の雇用とかも入っていたかなと思います。この中にぜひパワハラ防止のための方針を明確化しているかとか、相談窓口を設置しているか、そのLGBTQへの対応を何かしているかみたいな項目も入れていただけるとすごくいいかなと思います。そのようなご検討をしていただけるっていうことでよかったでしょうか?

 

○篠宮総務部長

 市の契約方式、日々様々検討しておりますがこのLGBTQに特化して、そこだけを検討ということではなく、広い意味で男女共同参画であったり、その辺も含めて研究を進めていく、整理をしていくということになるかなというふうに考えております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 ぜひ契約を取るというときにそのLGBTQへの配慮もしているかどうかっていうことを入れていただけると企業への影響力というか波及力も大きいと思いますのでぜひご検討をお願いしたいと思います。

 9点目です。学校における取り組みですね。実際に文科省のほうの資料ではサポートチームを作り相談に応じるというようなことが書かれています。

 実際にそういうようなことが学校で行われているんでしょうか?

 

○岡崎教育指導担当部長

 既に子どもたちからの相談があって対応を進めている学校の現場では、学校の中にサポートチームを設け、相談を受けた者、管理職、担任、養護教諭、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーとともに子供たちのサポート支援について検討をしてございます。以上でございます。

 

○水口かずえ

 単独ではなくいくつかの学校でそういうふうに行われているっていうことで、実際に事例が複数あるということで良いでしょうか?

 

○岡崎教育指導担当部長

 数については差し控えたいと思っております。申し訳ありません。ただ全ての学校でそのような相談があった時には対応しておりますので、全校でいつでも子供たちに相談してもらえるような体制は整えていきたいという風に考えております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 実際にそのLGBTQの子どもたちからその例えばトイレだとか制服だとかそういう具体的なことに対する改善要望みたいなものはないでしょうか?

 

○岡崎教育指導担当部長

 改善要望というよりは相談があってその中で個別の状況に応じて、また子どもたちや保護者の方のご意向も踏まえて、寄り添った支援を行っているというふうに聞いております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 冒頭でご紹介した電通のLGBTQ+調査2020だと、学校教育でLGBTQ+を始めとする性の多様性について教えるべきかっていうことを聞いた質問で、88.7%の人が教えるべきと回答した一方、教えてもらったことがあると回答した人は10.4%にとどまったとなっています。20代の人でも24.5%しか教えてもらったっていう回答がなかったっていうことです。

これは現在小平市内の小・中学校では100%の子供たちが教えてもらっているっていうことでよろしいでしょうか?

 

○岡崎教育指導担当部長

 学校では子どもたちの多様性を認め合うということは指導しておりますので、その中で心の性や体の性について触れた指導も行っております。以上でございます。

 

○水口かずえ

 子どもの段階から自分の性に対して、違和感を感じるっていうことも結構あるっていうふうに聞いていますので、ぜひ対応をよろしくお願いいたします。

 現在特にアメリカなどでLGBTQ+の人に対する攻撃が強まっていて、当事者の方は不安を抱えてる方が多いと思います。小平市でもあらゆる人が安心して暮らせるように、例えばパートナーシップ制度の導入からでもいいので、ぜひLGBTQの人への対応配慮を考えた施策の実施をお願いして私の一般質問を終わります。