関野 吉晴(せきの よしはる)
武蔵野美術大学教授・探検家・医師
水口かずえさんを応援する
今、世界が、そして日本が大きな転換期を迎えている。私たちはどんな指導者が必要だろうか。決して強いリーダーではないだろう。逆風の現在こそ、浮足立たず、不機嫌にならず、絶望せず、仲間を裏切ったり、置き去りにしたりせず、目立たず、自分に与えられた地道な仕事をコツコツと、きちんと果たす人。自分の利得や保守のために動くのではなく、利他の精神をもった人だ。まさに水口さんのような人間だ。
経済格差が広がるなか、貧困に苦しむ人たちへの対策が必要だろう。多くの商店街でシャッターを閉めたままの店が増えている。経済学修士の水口さんなら力を入れて、解決策を考え実行するだろう。
実行力、行動力、指導力は折り紙付きだ。小平都市計画道路に住民の意思を反映させる会の共同代表として奔走し、住民投票を実現させた。残念なことに投票率が低いということで、開票されなかった。
私は水口かずえさんを応援する。豊かさや幸福に対する考え方に共感できるからだ。
私たちは、高度成長期には、大量生産、大量消費、GDPを目指して邁進してきた。しかし、6年前の福島原発の事故以来、このまま経済優先ではまずい、自然や、いのち、環境などを大切にしなければいけないのではないかと、思うようになった。
その方向性に、住民投票もある。「地方自治は民主主義の学校」と言われているらしい。住民投票はまさに民主主義の肝だ。住民投票によって地域の抱えている問題が、地域に幅広く広がる。住民の意思を反映させる会の活動は計画道路反対の運動ではなかった。賛否を問い、その結果である住民の意思を行政に反映させようという動きだ。これこそ民主主義の要ではないか。
水口さんなら住民の声、意見、悲鳴、勧告を聞けるリーダーになれる。是非実現して欲しい。